V.O.Fメンバーの“ファッション夏支度”事情【京都・乙景 山口編】
「夏だっておしゃれがしない。でも、暑い!」というのは、ファッション好き共通の悩みではないでしょうか。
京都・乙景の販売スタッフ、山口竜輝も同じ悩みを抱えるファッション好きの1人です。
今回は前回のV.O.Fメンバーの“ファッション夏支度”事情【CONTEXT TOKYO 伊藤(香)編】に続いて、山口竜輝の“ファッション夏支度”事情について話を聞きました。
さて彼はどんなアイテムで夏のファッションを乗り越えようとしているのでしょうか。
「今年の夏は“短パン”で挑戦したいんですよね」
__今年の夏はどんな格好で過ごしたいと考えていますか?
山口:今年の夏は“短パン” に挑戦したいんですよね。
__確かに、山口さんってショートパンツを履いているイメージがないですね。
山口:そうなんです。今まで、欲しいなと思いつつも、丈の長さとか、シルエットとか、「これだ!」みたいなものには出会えてなかったんです。
あとは、ショートパンツって一歩間違えると水着っぽく見えちゃう気がしていて。
__ああ、最近じゃ「それ街着?」みたいな水着も珍しくないですもんね。コットンとか、インディゴデニムに見える生地でもたくさん作られてますし。
山口:そうなんです。だからショートパンツって、僕にとっては難しいアイテムの一つでした。
__「じゃあもうフルレングスのパンツでいいや」とはならないんですか?
山口:ならない。僕、夏でも長袖が着たいんですよ。もちろん暑さに負けて半袖一枚になる時もありますが、長袖を着てる方がやっぱり落ち着きます。
でも長袖を着て、パンツもフルレングスってなると、どんなに素材が涼しくても見た目が重くなってしまう。長袖を着る時は、パンツの丈を短くしてバランスをとりたい。だから今年は短パンだ、って思ってるんです。
__じゃあ今年の夏支度アイテムも短パン?
山口:はい。先日デリバリーのあったZIIINのKODARMAです。このパンツに関しては、ZIIINがショートパンツをやるって話を聞いた時点でほぼ購入を決めていました。
__どゆこと!?
山口:もともとZIIINのパンツへの信頼はあったので、そのブランドが出すショートパンツもきっと自分に合うと思ったんです。
しかもただでさえ涼しいDARMAがショートパンツになったら、絶対もっと涼しいわけじゃないですか。「そりゃもう買うしかないな」っていう(笑)。
__実際に届いたSAMPLEを手に取ってみて、どう思いましたか?
山口:大当たりでした。DARMAよりもタックを1つ減らして、横幅も少しシェイプしたことで、ZIIINのパンツの持つエレガンスを残しつつ、しっかりショートパンツになっていて。
凹凸感のあるリネンの生地も、ナチュラルファブリックの装いが好きな僕にはドンピシャでした。
あとはもう、とにかく涼しい!涼しいは正義ですよ、本当に……。KINARIの方はもう届いたんですが、お目当てのBLACKが届くのが待ち遠しいです。
“短パンから下”を考える。「肌見せのバランスがキモなんです」
__でも男のショートパンツといえば、“短パンから下”が問題になってきますが……。
山口:そうなんです。僕も肌見せのバランスがキモだと思ってます。
結論から言うと、裸足×サンダルか、ロングホーズソックス(膝下丈の長靴下)×ブーツのどっちかが良いんじゃないかと。
僕はこのうち、後者をメインにスタイリングに取り入れたいと思っています。
__その心は?
山口:例えばくるぶし丈のソックスにスニーカーを履いて、そこにショートパンツを合わせると、僕の感覚ではちょっとスポーティすぎるんです。
ふくらはぎの真ん中くらいまであるレギュラー丈のソックスも、履いているうちにずれてくることを考えると、やっぱりカジュアルすぎます。
となると、ファッション的な観点で考えると、靴下は膝下くらいまであって、膝の形だけちらっと見せつつショートパンツを履く、というのが大人っぽいスタイリングなんじゃないかと思うんです。
しかもこれなら靴下ですねが全部隠れるので、すね毛問題も解決できるんですよね。
__ロングホーズソックスいいですよね。僕も大好きです。
山口:シンプルにふくらはぎの上まで丈があるので、足の太いところじゃなくて細いところで留まるようになってるから、全然ズレてこなくて楽です。フォーマル感が出るので、見た目もカッコいいし。
フルレングスのパンツを履いているときは、隠れているものだからって靴下にはほとんどこだわってこなかったんですが、最近はちょっと頑張って今までより良い靴下を選ぶようになりましたね。
__「すね毛を剃る」という選択肢はない?
山口:剃ったことはあるんですが、やっぱりメンテナンスが面倒で挫折しました。だからもう、靴下で隠しちゃうか、いっそ裸足×サンダルで全部出しちゃおうみたいな(笑)。
__僕は全身脱毛したので、すね毛もほとんど生えてこないんですが、めちゃくちゃおすすめですよ。
山口:やっぱり楽ですか?
__楽なのもありますが、パンツの素材の肌触りの良さを最大限楽しめるんですよ。すね毛ってそういう意味ではノイズなんですよね。タイツ1枚履いているみたいなものですから。
逆にいえば、すね毛がなくなると素材の良さをダイレクトに味わえるんです。
山口:確かに……その考えはなかった……!ちょっと検討してみます(笑)。
“実は狙ってる1着”は?
__では今店頭にあるアイテムの中で、梅雨・真夏に向けて「実は狙ってる1着」ってありますか?
山口:「実は狙ってる」というか、「もう買っちゃった」1着なんですが、SCHAのワッチキャップですね。実は、これは僕の中でけっこう大きな一歩なんです。
__どういうことですか?
山口:この帽子が届いてすぐ、乙景のInstagramに投稿するために撮影をしたんですよね。
めちゃくちゃ裏話ですけど、今こうやって真面目な顔してインタビューしてくれてる鈴木さんは「山口さん、そんなに似合わんの!?」って嬉しそうに言いながら爆笑するし、店主の山下さんも必死に笑うの我慢するしで、散々だったんです(笑)。
__ごめんごめん(笑)。だって本人が一番「俺全然似合ってないなあ」って顔してるもんだから面白くって(笑)。
山口:(笑)。でも実際本当に帽子は苦手だったんです。原因は色々あるんでしょうけど、キャップ系も似合わないし、中折れハットもハマらなくて、挙句の果てにはニット帽もダメ。
だからずっと手を出してこなかった。
__でもちょっと被り方変えたら、バシッとハマったんですよね。
山口:そう。眉毛が隠れるくらい目深に被った瞬間に「あれ、これイケてるんじゃない?」ってなって。
僕の中のワッチキャップのイメージって、ストリート系のユース世代だったんですが、SCHAのワッチキャップでこの被り方をすると、少しダークな雰囲気が出てカッコよかった。
__ストリートよりギャング、スポーツよりもアングラ、KIDSじゃなくてGUYSって感じ。ちょっと大人になる。
山口:普通ワッチキャップってニット帽とは違って折り返しがないものですが、この帽子は生地の厚みとステッチだけで折り返し部分を表現しているんです。
この足し引きが、ちょうどよい大人っぽさを醸し出しているんだと思います。
しかもコットンリネン素材なので真冬以外の3シーズン被れちゃう。
夏のスタイリングって観点でいえば、アイテム数が減ることでバリエーションが少なくなるシーズンでも、帽子があるだけでガラリと印象を変えられるんですよね。
極端な話、昨日と同じ服でも帽子を足すだけで全然違う服に見えます。僕の場合ロン毛だから、帽子で髪を隠す・出すだけでめちゃめちゃ印象が変わる。
今までの僕は帽子に苦手意識を持っていたから、アクセサリーとかでマンネリ化を防ぐくらいのことしかできませんでしたが、今年は帽子という選択肢が増えたので、夏がすごく楽しみになりました。
__SCHAの帽子って同じ帽子でも色んな被り方を許容できるように作られているから、帽子は苦手という人でも思いもよらないハマり方をするんです。
ぜひお客さまにも、山口さんのように自分流のハマる被り方を見つけてほしいですね。
山口:本当にそう思います。
それにしたって、KODARMAにしろ、SCHAのワッチキャップにしろ、こんなにも夏が楽しみなのは初めてですね。
今年の夏は僕がV.O.Fで働かせていただいてから迎える初めての夏ですけど、うちで取り扱いのある洋服を見ていると、本当に夏のファッションが楽しみになります。
JAN JAN VAN ESSCHEのチュニックも着たいし、ZIGGY CHENのコートも着てみたい、KODARMAも!SCHAも!って。最高です。
__わかります。僕もあれこれ夏支度をしているので、夏がとっても楽しみです。きっと今年も暑い夏になりますが、たっぷりファッションを楽しみましょう!
<NEWS>
・ZIIIN 2022S/S COLLECTION “KANON”の3rd deliveryが東西各店に到着。ONLINE SHOPにも掲載中。
・HED MAYNER 2022S/S COLLECTION “NOMADLAND”の1st deliveryがONLINE SHOPに掲載。
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語り手/山口 竜輝
書き手/鈴木 直人(ライター)