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【NEW ARRIVAL】JAN JAN VAN ESSCHE 2021-22AW COLLECTION vol.2

本日8月23日は暦の上では「処暑」。厳しい暑さの峠を越し、秋へと移りゆく頃とされています。

やや涼しくなったものの、まだまだ暑い日が続いていますが(特にこの湿気と言ったら!)、もう少しでファッションの秋が来ると思えば、希望が湧いてきますね。

先日は【NEW ARRIVAL】JAN JAN VAN ESSCHE 2021-22AW COLLECTION vol.1と題して、TOPSとJACKET、COATを紹介しましたが、今回はVISION OF FASHIONに入荷したPANTSをご紹介します。

今季のテーマ“SUNU”の考察と合わせて、お楽しみください。

JAN JAN VAN ESSCHEとは

ベルギー・アントワープを拠点にクリエーションを行っているJAN JAN VAN ESSCHE。

アン・ドゥムルメステールやドリス・ヴァン・ノッテンなど「アントワープ・シックス」を輩出したアントワープ王立芸術学院出身で、在学中からドリス・ヴァン・ノッテン賞を受賞するなど、すでに頭角を表していました。

卒業後も講師として学院の教壇に立ったり、自ブランドの作品を恩師であり、ベルギーを代表するニット職人に編んでもらったりと、現在も母校との関係は続いているようです。

彼らの衣服作りは、年齢・性別・人種などあらゆる点においてボーダーレス。そのため採用されるデザインは、「男性・女性らしさ」あるいは「若々しさ」、「西洋/東洋」といった既存のカテゴリーから自由なものばかりです。

そのため、老若男女問わず、衣服を着る喜びをしっかりと味わうことができます。

また、素材の美しさを最大限に引き出すことを目指して、極限まで縫い目を減らすパターンを開発。その結果生み出される、独特の(しかし主張しすぎない)シルエットも同ブランドの衣服の大きな魅力と言えます。

2021-22AW COLLECTION “SUNU”についての考察その3

今月はこれまで2回にわたって、JAN JAN VAN ESSCHE 2021-22AW COLLECTIONのテーマ“SUNU”( ウォロフ語で「私たち」という意味)について、筆者の考察をご紹介してきました(考察その1考察その2)。

今回はJAN JAN VAN ESSCHEのこれまでのAWコレクションのテーマを振り返ることで、彼らのクリエーションのコンセプトについて、理解を深めていけたらと考えています。

JAN JAN VAN ESSCHEのAWコレクションはPROJECTと呼ばれ、今回の“SUNU”を含めて9シーズン展開されてきました。そのうち2シーズン目から現在に至るまでのテーマは以下の通りです。

こうやって見てみると、英語を中心にしながらも、様々な地域の言語がテーマに選ばれていることがわかります。

前述の通り、彼らは衣服作りを通じて年齢・性別・人種などの境界をなくし、人々が自由であることを大切にしています。このコンセプトは、テーマの言語選びからも見てとることができるのではないでしょうか。

また、テーマの意味を見てみると、どれも柔らかく、優しい言葉が毎シーズン選ばれていることに気づきます。ここにも、対立や衝突から解放され、人々が幸福になるようにという願いが込められているように思えます。

とりわけ、今シーズンのテーマ“SUNU”(スヌ)は、人と人の精神的、物理的な距離をそっと縮める語意と語感を持っています。

2021-22AWシーズンは、JAN JAN VAN ESSCHEにとって彼らの“次なる10年”の1年目となる節目。

そのことをテーマの意味と合わせて考えると、今シーズンの作品にはこれまで以上に同ブランドの哲学が反映されているように感じます。

JAN JAN VAN ESSCHE 2021-22AW PANTS COLLECTION

今季、V.O.F各店がセレクトしたPANTSをご紹介いたします。詳細は、各写真下のリンクからご確認くださいませ。

ONLINE SHOP
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<NEWS>
【新入荷】
・東西各店にてJAN JAN VAN ESSCHE 2021-22AWコレクションが販売開始。
・CONTEXT TOKYOでは英国のユニセックスブランドXENIA TELUNTSの2021-22AWコレクションが新入荷。

<MOVIE CAPTURE CREDIT>
Clothing:
Jan-Jan Van Essche
Film:
Ramy Moharam Fouad
Jordan Van Schel
Music:
Willem Ardui
Choreography:
Sidi Larbi Cherkaoui
Shoes:
Petrosolaum

書き手/鈴木 直人(ライター)